食洗機が壊れた!

日々のこと

先週、突然、食洗機が壊れた。1日2回、欠かすことなくお世話になっている食洗機だ。

原因がわからない

スイッチを入れたら赤く点灯し、いつも「ピッ」と軽やかな返事してくれていたのに、その日からウンともスンとも言ってくれなくなった。もちろん点灯もしない。

電源が何かの拍子に抜けたのか、ブレーカーが落ちたのか、と淡い期待を込めて確かめたが、無情にも電源もブレーカーもきちんと繋がっていた。

それから約1週間、食洗機に振り回される日々を過ごすことになる。

翌々日、メーカーから修理の人が来てくれたが、原因がはっきりしないようで、「基盤のヒューズが飛んで、乾燥ファンにも不備があるので取り換えたほうがいいです」と頼りない言葉を残し、1日目は結局、何もせずに帰ってしまった。

5年ぶりの再会と水漏れ

次の日、別の人が来てくれた。現われた瞬間、その見覚えのある顔に、どれほどホッとしたことか。

この日来てくれたWさんは、我が家へは2回目の来訪だった。1回目は5年前。ここに引っ越してきたばかりのころ、備え付けの食洗機がガタガタしていて、修理を頼んだときに駆けつけてくれ、助けてくれた人だ。

Wさんは落ち着いた手付きで食洗機のネジをいくつも外し、普段は見ることのできない内側までたどりついた。水を出し入れする3本ほどのホースの下、食洗機の底に当たるステンレス部分に、無残にも赤黒い油のようなものがびっしりこびりついている。さらに、あろうことか水跡が点々と広がっている。

どうやら、食洗機の中で水が漏れていたらしい。怖すぎる。電源が入らなくなってくれてよかった。あのまま使い続けて、さらに漏水し続けたらどうなったのだろう。

修理

2日目はそこで終了。水漏れが分かった以上、部品をいくつ取り替えても意味がないとの判断で、まずはどこから水漏れを起こしているのかを探るために、食洗機一式を持ち帰ってくれることになった。

「自分の食器は自分で洗ってね!」

これが金曜日。週末は会社も休みだから、続きはいったん週明けにお預けだ。

その間ずっと、食洗機なしの生活が続いた。そもそも昔は食洗機なんてなくても、普通に料理をしてそのたびに皿洗いをしていたものだ。けれど、今は食洗機ありきのキッチン装備、洗った食器を乾かすためのカゴもなければ、置き場所すらない。

朝、昼、晩と食事のたびに、少しずつ洗い、布巾で拭いて戸棚にしまい、また洗うを繰り返した。いっきに洗っても置き場がないので、1人分ずつ洗い続けていると、なんだか無性に腹立たしくなった。

「当たり前のように置きっぱなしにしないで! 自分の食器は自分で洗ってね」

そんな言葉になっていく。娘も夫も申し訳程度に水洗いしてみるものの、まともに洗ってはいない。そんな様子にさらに苛立った。

食洗機に蓋なんてあるの?!

そんな私を救ってくれたのは、やはりWさんからの知らせだ。週末に作業してくれたようで、水漏れの場所をつきとめ、連絡をくれた。「食洗機の蓋に小さな傷があって、そこから少しずつ水が漏れていたようです」と。

蓋? 食洗機に蓋なんてあるの? それすらわからずポカンとする私。

通常、蓋は見えないが、食洗機に食器を並べ、カチャッと鍵をしめると蓋が下りてくる仕組みになっているそうだ。その蓋に小さい亀裂があったらしい。

思えば、ちょっとギリギリかなと思いながら、マグカップをグラス置きに入れたことがあったっけ。出し入れのときに引っかからないのを確かめながら大きめのお皿を入れたこともあった。そうか、入ればいいというものじゃないんだ。蓋に触ってしまう高さに食器があってはいけないんだ。これまで何年も食洗機のお世話になりながら、そんなことも知らなかった。

食洗機

週明け、Wさんが蓋を修理して、食洗機を持ってきてくれた。どれほど待ち遠しかったことか。ステンレスの赤い汚れは錆びついてしまっているのでとることはできなかったけれど、できるだけこそげ落としてくれたとのこと。ありがたい。

こうして1週間ぶりに我が家に食洗機の音が復活した。スイッチを入れると「ピッ」と返事をしてくれ、スタートすると、いい音を立てて動き始める。嬉しい。

その音を背後に聞きながら、ふと思う。私たちは日々、どれほど家電に助けられているのだろう。食洗機しかり、もしいま洗濯機が壊れたら平常心ではいられない。ありがたいと思う半面、冷たい風が吹き抜けるような、そんな心もとなさを感じずにはいられない。

 

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