「眠り」の話の続き
中医師に聞いた「睡眠」の話の続きをもう少し―。
眠っているとき、体は何をしてるの?
眠ることで体に何が起こっているのか、ずっと不思議だった。よく眠った朝は疲れがとれるし、スッキリする。これってどういうことなのだろう、と。
二本足で立って生活している私たち人間は、重力の影響を大きく受けて生きている。だから、夕方になると足がむくみがちになるわけだけど、体を横たえて眠ることで、下半身にたまったむくみを散らすことができるのだ。
とはいえ、むくみは脂肪が冷えて固まったもの。むくみのままだと、横になっても散ってはくれない。けれど、冷え固まったこのむくみは、温めて溶かして液体にすれば動くのだという。
だから、眠る前にお風呂に入って手足をゆっくり温め、むくみを溶かしてから布団に入るのがいいんだって。寝る前のストレッチやマッサージもおすすめ。溶けて水分になったむくみは、体を横たえることで移動し、さらに寝返りを打つとシャッフルされて、散って消えてくれるというわけだ。
むくみがなくなると血の流れを邪魔するものがなくなって、体の隅々まで大いに血液が循環する。そして、各所でかき集めた老廃物をいったん肝臓に集めて、肝臓から腎臓へ。朝、尿ですべてを捨てる。つまり、朝いちばんのおしっこは「体のゴミ出し」。
血液循環をスムーズにするために
デトックスの方法は尿と汗(寝汗)と呼吸の3つ。
体調が悪いとき、朝起きた瞬間に寝室の臭いが気になったことはないだろうか? あれは体の中の悪しきものが呼吸で排出できたってこと。だから「ああ出せてよかった!」と思えばいい。そして、すぐに窓を開けて空気を入れ替えよう。
よい眠りはデトックスを促す。よい眠りとは、血液循環がスムーズな眠りってことだ。だから、就寝前には湯船にゆっくりつかって手足のむくみをよーく溶かしてからお布団へ。横になってゴロゴロ転がれば、むくみが散らばって血は体の隅々まで流れてくれる。
汗で出し、呼吸で出し、そして朝、尿で出してデトックス完了! 気持ちいい1日の始まりだ。
今日は6月30日。今年も半分終わったということか。なんと早い―。
昨年に引き続き、2021年もコロナ禍に振り回される日々だけど、体は毎日、眠っている間もせっせと働いてくれているんだなあ……。感謝。
早く、父母きょうだい、そして友人たちに心置きなく会える日常が戻りますように。
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