水は飲めば飲むほど体にいいの？
最近、朝起きたらまず、鏡の前で「あかんべー」をするのが習慣になっている。といっても、舌だけだ。
舌の様子が毎日違う
きっかけは、取材でお世話になった中医学の先生に「体の状態は舌に現れる」と教えてもらったからだ。
中医学とは「中国伝統医学」。数千年の長きに渡って中国で培われてきた臨床実績に裏打ちされた医学で、中国全土に広まった医術を約２４００年前にまとめた世界最古の医学書『黄帝内経』が元になっている。
……なんて難しい話はさておき、舌の様子を見ると、その日の体の調子がわかるというのは、とても分かりやすく、何より手っ取り早い。
鏡の前で、思いっきり舌を出して、色や形を見る。毎日続けているうちに、舌の様子が日によって少しずつ違うことに気付いた。舌なんていつも同じだと思ってたけど、全然違うのだ。ぜひ見てみてほしい。
夕飯を食べ過ぎた翌朝は、舌の表面に付く苔がちょっと厚め。舌の側面にボコボコと歯型がついていたことも何度かあった。これは、水分の摂り過ぎで胃がむくんでいると、なるのだそう。
そもそも、水は飲めば飲むほど体にいいと思ってた。これも実は間違いなんだそうだ。
「朝起きたらコップ一杯の水」は間違い？
水分を必要以上に摂り過ぎると、胃が水でチャポチャポになって、胃酸が薄まって働けなくなってしまうらしい。そして、むくんだ胃の状態がそのまま舌に現れるから、舌もむくんで張りがなく、歯がちょっと当たっただけで歯型がついてしまうのだとか。
朝、舌苔（ぜったい）が厚めだと思ったら、食べる量を少なめにする。舌の側面がボコボコしていたら、水分をちょっと減らす。コーヒーが大好きな私は、毎日、マグカップに2杯以上飲んでいるけど、1杯で我慢しておくといった感じだ。
小さいことだけど、そんなことに気を付けていたら、胃もたれしなくなってきた。そして、ダイエットしたわけでもないのに、気付いたら２キロ痩せていた。体が以前より軽い。
ちなみに、「朝いちばんのコップ一杯の水」はやめた。
数カ月前までは、朝起きたら、まずコップ一杯、水を飲んでいた。ゴクゴク飲んでいた。どうやら私にはこれが逆効果だったようだ。
もちろん、一人ひとり体質が違うから、何がいいかも人それぞれだろう。ただ、良かれと思って意識的にしていることが実は間違っていた……なんてことも意外とあるのかもしれない。
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