そろそろ歴史が始まるらしい

日々のこと

夕焼け

娘、小学5年生。社会科でぼちぼち歴史が始まるようで。

原始時代がフェアじゃない!

原始時代から大和時代にかけてのページが開いたまま放置されていたので、ちょっと覗いてみた。

思えば、原始時代は数千年、いや1万年以上にも及ぶのに、教科書では1ページに満たない軽い扱い。覚えるべき出来事がないから仕方ないのだろうけど、なんだかフェアじゃない。

私も小学生のころ、縄文時代は狩猟生活、農耕生活が始まって弥生時代になり…ぐらいしか学ばなかった。唯一、邪馬台国の卑弥呼と漢委奴国王の金印ぐらいか。

縄文時代は、諸説あるが、紀元前1万4000年前後に始まり、紀元前400年ぐらいに弥生時代に移行するまで、およそ1万3600年以上続いたらしい。

弥生時代も紀元前400年から700年ほど続くが、この間も農耕生活&邪馬台国ぐらいしか語られない。圧倒的な長さを誇る原始時代は通算1万4300年にもなるのに。

中大兄皇子が気になる…

振り返って、私たちが学ぶ歴史のスタートは、聖徳太子の飛鳥時代(593年)あたりだろうか。

聖徳太子から今日(2021年)まで1428年。私たちは、それ以前の1万4300年を1ページに閉じ込めて、その後の1428年間をちまちまと学んでいるということだ。なんだか笑える。

そんなことを思いながら、娘の教科書に目を落とすと、次のページでは、早くも中大兄皇子が大化の改新を起こし、その後、新羅と唐の軍に攻められた百済を助けるために、朝鮮半島に援軍を送っていた(白村江の戦い)。

ところが、形勢不利に陥って取って返し、すぐさま、新羅の逆襲に備えて北九州に防人(さきもり)を置く。

ここまで読んで、妙に感心した。

中大兄皇子、頭いいなあ!

大化の改新を起こしたとき中大兄皇子は19歳。朝鮮半島に兵士を送ったのは37歳。10代から政治を司り、42歳のときに即位して天智天皇となるが、即位後、たった3年で亡くなる。

ちなみに、天智天皇が構えた都は大津宮。なぜか奈良でも京都でもなく、滋賀県大津。

そして、詠んだ和歌が、百人一首の1番歌

秋の田の かりほの庵の 苫をあらみ わが衣手は 露にぬれつつ

昔々、今から1400年ぐらい前の天皇だけど、なんだか妙に心惹かれるのは図々しいだろうか。

10代から抜群のリーダシップと賢さで日本を引っ張り、ときに危険な決断をしつつも、失敗と悟ったらすぐに引き返して対策も怠らない。だけど本当は戦いや権力なんかより、季節の移ろいや田畑を愛する一人の男性。なんだか一度、会ってみたかったな。

時空を超える友人を探して

1400年前なんて大昔だけど、1万4000年近く続いても、たった1ページで語られてしまう縄文時代を考えたら、1400年前なんて、ついこの前にも思えたり。

歴史は不思議だ。今と昔を行ったり来たりしながら、1000年前の人を身近に感じることができる。小学生のときも、中学時代も、ただ出来事と年代をひたすら暗記していたような気がする。ああ、なんてもったいないことしたんだろう。

いや、今だからこんなこと思うんだろうな。

これからも娘の教科書をときどき覗き見して、時代ごとに気になる人や友達を見つけてしまおうと思っている。私って、ヒマ?

 

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