日曜のお昼は娘のうどん

娘のこと

ひがんばな

うららかな日曜の正午、娘が「うどん、作ろうかな」と言い出した。

初めてのうどん作り

10日ほど前、2回目のワクチン接種翌日に私が頭痛で寝込み、何も食べられない状態が続いたとき、娘にうどんを作ってもらった。

といっても、小学5年生の娘、実は、まだうどんを一人で作ったことがない。

かといって、頭痛で私は動けない。そこで、クックパッドで「素うどん」の人気上位レシピを探し、「これで作ってみて」と頼んだ。

やる気満々でキッチンに篭った娘、途中、一度だけ「だし」の在処を尋ねにきた。朦朧としながら、「冷蔵庫の牛乳のとなり、白だしと書いてある瓶よ」と答えた記憶がある。

小一時間かかっただろうか、「できたよー」とお盆に載せて運んできてくれた卵うどん。頭痛はピークで、起き上がるのもつらかったが、一生懸命作ってくれたうどん、ありがたくいただくことにした。

……のだが、一口食べてビックリ。味がない。私の味覚がおかしいのか?

もう一口食べて、うーん、やっぱり味がない。

頑張って作ってくれたのに文句言うのもなあ…と少し迷ったが、同じものを食べている娘自身、わかっているだろう。ということで、率直に感想を伝えた。

娘は、「私はこれでおいしいもん!」と強がってはいたが、さすがに全部は食べ切れなかったようだ。

聞くと、クックパッドの材料欄に「だしの素」大匙1,「めんつゆ」大匙1と書いてあったそうだ。冷蔵庫を開けると同時に「めんつゆ」の文字を見つけた娘は、「だし」も「めんつゆ」とさして変わらないと踏んだのだろう、「めんつゆ」大匙2を入れ、あとはレシピ通り、塩と料理酒を入れたらしい。なかなか大胆な性格だ。

というわけで、味付けは水800CCに「めんつゆ」大匙2。そりゃ、味ないわ・・・。

そういえば、途中で「だしはどこ?」と聞きに来たあれは、いったい何だったのだろう。

なにはともあれ、娘の初のうどん作りは失敗となった。

ちょっぴり自信をつけた娘

リベンジってワケでもないのだろうが、もう一度作ろう!と思ったらしい。そこは褒めたい。

今回は、先日とは違ったレシピを、やはりクックパッドで探して、もう一度、任せてみた。

一度、ゼロから作ったことがあるのはやはり強い。今回は30分もかからず、サクサク仕上がったようだ。

ただ、残念だったのが、選んだ器。どんぶりではなく、なんとスープボールによそわれたうどんは、今にも溢れんばかり、窮屈そうにギリギリ収まっているので、おいしそうというより、こぼれそう……。

器の大切さを教えていなかったことをいまさら反省しつつ、どんぶりを出してきて、移し替えようと促した。

装い新たなうどんは、とてもおいしそう。卵とごぼう(冷凍ごぼう)、そして最後にネギも散らされていて、なんともおいしそうなうどんだった。

味も絶品! 正直言うと、今回は少し(かなり)濃かったけれど、本当においしかった。

「うどん屋さんのうどんみたいだねー」と言いながら、うららかな秋の昼下がり、うどんをすすり、汗をかいた。

ちなみに、言わずにおれない性格なので、「今回は少し味が濃いね」とは伝えたけど。

料理にちょっぴり自信をつけた娘は、きっとまた、うどんを作ってくれるだろう。もう、いつ寝込んでも安心だ。

 

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娘のこと

Posted by 伊都