楽しさと違和感と人間力

日々のこと

お花

地域のフラメンコサークルに入り、週に一度、近くの公民館でフラメンコを踊っている。

細く長く続けていけること

先生は昨年喜寿を迎えた素敵なシニア。しなやかな、それでいてキレのある動きは、到底真似できるものではない。決して大振りではない。派手な動きではないのに、内側へ向かう強いエネルギーを感じさせてくれる、深みのある踊りだ。

私たちは年を重ねていく。50代、60代、70代と進みゆく中で、そのときの自分自身のままで踊れるのがフラメンコなのだと、先生を見ていると思う。その姿が実に格好いい。

20年以上前、数年だけどフラメンコにのめりこんだ時期がある。レッスン日には昼休み返上で仕事をし、残業せずに退社した。一般的にバレエを筆頭に「踊り」系の月謝は「習い事」としては高額だ。フラメンコも例外ではなかった。月に1万5000円以上の月謝を払えるのは、やはり自身が働いている若い世代。当時のフラメンコ仲間も20代、30代がほとんどだった。

結局、仕事が忙しくて通いきれず、フェードアウトしてしまったのだけど、あれから長い歳月が流れ、ひょんなことからフラメンコに再会した。月謝の壁もあるので、今回はフラメンコ教室ではなく、公民館のフラメンコサークルだ。月謝は一般的なスタジオの4分の1ほど。ただし、自分たちでサークル運営をしていかなくてはならない。

会計という役割に感じる違和感

スタンスとしては、サークルに先生を招いて教えていただいている、という感じ。だから、会長がサークル運営の先頭に立ち、会計係が皆から月謝を集めて先生に「謝礼」を渡す。月謝は先生への謝礼だけでなく、サークル運営の諸々の必要経費にもなる。

いま、私は会計係をしているのだが、これがなかなか、いろいろある。毎月、必ず〆切前に持ってきてくれる人がほとんどだが、中には遅れる人もいる。とはいえ、先生に「謝礼」をお支払いする日は決まっているから、間に合わないときはサークル残金から立て替えることになる。

得意な人はいないだろうけど、私は「取り立て」が苦手だ。受け取るときも、どうしても「ありがとうございます」的な対応になってしまう。そして、思うのだ。別に「ありがとう」じゃないんだよね…と。私がもらうわけじゃあるまいし。同時に、いちいちこんなこと感じる私は小さいのかな……とも思ったり。

ありがとう

一方で、会長をしている同年代の女性。私のこの違和感を彼女に伝えたわけでもないのに、感じ取って共感してくれた。すごい人間力だ。彼女は数年間、会長を担ってくれていて、その中でたくさんの充実感とともに、その何倍もの違和感も知ってきたのだろう。なのに、率先して朗らか。見習うべき人だといつも思う。

まあ、そんなこんなはあれ、公民館でフラメンコを学び、踊れるのはとても楽しい。同じ地域に住む、年齢も環境もバラバラで、唯一、フラメンコを好きという繋がりのサークル。週に一度のお稽古で会う仲間と、長く、心地よく踊り続けていけたらいいなと思う。

 

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