ゴンドラ兄さんと停電の1週間

日々のこと

夕焼け

今週は、ウチのマンション、やたらとせわしない。

ルパンかキャッツアイか!?

ベランダ側の外壁塗装を行うとのことで、最上階から横長のゴンドラを吊るし、塗装しながら降下してくる。5日間かかるそうで、その間、洗濯物はベランダに干せない。

お日さまが降り注ぐのに、室内干ししなくちゃならないのはちょっぴり切ないが、まあ、しかたない。

私は、ダイニングテーブルでパソコンを叩いて仕事している。普段は、ふと顔を上げると、ベランダ越しに空が見え、雲や鳥、ときには小さく飛行機が見えたりもする。

なんだけど、今週は、顔を上げると、上から降りてきたゴンドラ兄さんたちと「こんにちは」状態。最初はあまりに驚いて、バランスボールから転げ落ちそうになった。いや、落ちた。

ここは7階。知ってはいても、突如、上から人が現れたら、やっぱりビビる。

ルパンか、キャッツアイか(古っ!)、はたまた、Lの一族か…の世界だ。

ちなみに私の椅子はバランスボール。バランスボールに座るようになってから、腰痛とは疎遠になった。原稿を書くのに何時間座っていても疲れない。

さて、ゴンドラ兄さんたちは、1日に何度も上がったり下がったりするから、何度も鉢合わせする。直視していいかためらうけど、兄さんたちは、仕事熱心でニコリともしない。

まあ、そうだわね。各階で愛想ふりまいてたら、仕事になりゃしないもんな。

そんなこんなで、上下するゴンドラ兄さんたちを見ながら過ごした5日間。さらに、その間には、マンション一斉の2時間の停電&断水まであった。

停電、マジで怖い……

あらかじめわかっていた停電&断水だから、心づもりはできる。

朝10時からお昼まで。その前に洗濯を終わらせ、掃除機をかけ、まあ、いつも通りの午前中を過ごした。

停電だから、この日だけはゴンドラもストップ。つまり、洗濯物を外に干せると思っていたら、こんな日に限って朝から雨。

仕方なく、浴室乾燥(ガス乾燥)に入れて、乾かしていた。

そして10時。ガチャッと音がして、家中すべての電源が落ちた。電気はすべて消しておいたので音だけだったけど、このとき、浴室乾燥も止まってしまった。

そっかあ…。ガス乾燥システムでも電気は使われているんだ。停電になるとガス関連も止まってしまうことが判明。

そもそもマンションは水を電力で上の階にあげているので、停電すると水は来なくなる。つまり断水。

頼みの綱はガスだけなのに、ガスもダメか……。

かろうじて動いてくれたのはキッチンのガステーブルだけ。緊急時の停電でも、お湯だけは沸かせるってことね。

……あ、でも水が出なくなるから、これもダメか。

たった2時間の、しかも前もって知らされていた停電でも、濡れたままの洗濯物を前になす術なし。

さらに、雨だったこともあって、昼間でも暗い部屋の中、一人しんみり、時間が過ぎるのを待った……わけではない。

じっとしてられなくて、階段で1階まで降りてみた(エレベータも当然停止)。エントランスも、もちろん真っ暗。自動ドアは開けられて固定されていた。

ウチのマンションだけ別世界。シーンとして、マンション全体が眠ってる感じだ。

外に出て深呼吸。あー、気持ちいい。雨降ってるけど、気持ちいい。

で、ふと思った。急な停電だと、自動ドアは開かない。てことは、マンションに閉じ込められるってこと?!

ヒエーーーッ!

停電、マジで怖い。……そう思いながら、7階まで歩いて戻った。

 

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