「小公女セーラ」を娘と1話ずつ観る

日々のこと

花

子どものころ、日曜日の夜7時30分には、必ずテレビの前に座り「世界名作劇場」を観ていた。

面白いだけじゃない

夜7時に「サザエさん」が終わったら家族で食卓を囲み、夕食後、妹と弟と私の3人、ソファに並んで「世界名作劇場」を観ていた記憶がある。

「フランダースの犬」に始まり、「あらいぐまラスカル」「トムソーヤの冒険」「赤毛のアン」「ペリーヌ物語」……挙げるときりがない。あの30分間こそが、私にとって1週間のしめくくりだった。

どの物語もとても面白くて、心底楽しみにしていたし、30分の中で何度も大笑いした。ただ、どの物語も決して「楽しくて面白い」ことばかりじゃなかった。

自分と同い年くらいの主人公がつらい目に遭ったり、親と引き離されたり、そんな過酷な運命をたくましく生き抜いていく姿を、必死に見守っていたように思う。世の中には私には想像も及ばないことがあるんだということを、毎週、子ども心に痛いほど感じる時間でもあった。

あれから数十年のときを経て、娘が生まれたときには、もう「世界名作劇場」は放映されていなかった。

幼少時代にこそ、ああいう物語を見せてやりたいと思った。けれど、残念ながらテレビでは見つけられず、絵本を探したりもしたが、当時の絵柄を探し当てることはできなかった。

いま出会った「世界名作劇場」

ときは流れ、娘はすでに11歳。数日前、なんと、Amazonプライムビデオで「世界名作劇場」を見つけた。どうやら数日前の2月1日から「世界名作劇場」のうち18作がプライムビデオに追加されたらしい。

だよね。この数週間、Amazonプライムビデオにお世話になってきたけど、いちども「世界名作劇場」には出会わなかったもん。

で、最初に目に飛び込んできたのが「小公女セーラ」。

昔、図書館で絵本を借りてきて娘に読んで聞かせていたら、セーラのお父さんが亡くなったところで怖がり、途中で閉じてしまった過去がある。だけど、この物語は、ぜひ子どものうちに体験してほしい。

というわけで、今、娘と一緒に毎日、夕食時に1話ずつ観ている。今晩は第11話「プリンセスの誕生日」を観る予定。たしか、セーラの誕生会をしているときに、父親の訃報が届き、そこからいっきに悲惨な状況になっていくという、まさにその回だ。

わかっていながら観るのはつらい。娘もあらすじは知っているから、ここからつらくなることもわかっている。だけど、きっと数年前のように「怖いからやめる」とは言わないだろう。何より、ここまで観てきて、すでにセーラを大好きになっている。

セーラは今、11歳。娘と同じ年齢だ。同い年の女の子が親から一人離れて、遠い国で寄宿生活を送っているだけでも、今の娘にとっては「ありえない」のに、この先の展開は、本当に酷だし、見ていてつらいものになるだろう。

だけど、しっかり見てほしいと思う。大人の私が見ていても、セーラは優しくて、凛としていて、目が離せない。

不思議なことに、セーラを見ていると、ある先輩がいつも思い浮かぶ。その人は、こういう人だった。セーラの話し方、処し方が、なんとなく彼女に重なる。コロナ禍でなかなか会えないけど、どうしているかな。会いたいな。

 

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