新しいもの好きの失敗談
コロナでスポーツジムが閉鎖になったタイミングで、夫は自転車を始めた。
そんな小さなサドルにアナタの大きなお尻が載るのだろうか…と心配になるようなスポーツタイプの自転車を中古で購入。いわゆるロードバイクだ。
初めて飛び込んだ床屋にて
愛車で週末のたびにあちこち出かけては、夕方には「お尻が痛い…」と帰宅するようになって、そろそろ1年になるだろうか。勢いで遠出したものの、サドルに食い込んだお尻が痛くて、帰ってこれなくなったこともあった。
そんな彼が、自転車生活を機に、遠出した先で気の向いた床屋さんに入るようになった。だから、ここ1年はしょっちゅう髪型が変わる。
とはいっても、どう間違ってもオシャレなタイプではなく、出かけた先で、本人曰く「ピンときた」床屋さんに飛び入りするので、結果、当たりもあればもちろん外れもある。
先日、いつものように愛車で出かけて帰ってきた瞬間、娘とともに噴き出した。顔がヘンだった。何がヘンなのか最初はわからなかったが、とにかくヘンなのだ。
よく見ると、それは髪型のせいだとわかった。大きなお顔に黒いお椀をチョコンと載っけたような髪型。理容師たるもの、こんな髪型にして客を帰していいのだろうか…と思うほどの見事な出来栄えだった。
というより、こんな髪型にされて、何も言わずに帰ってくる夫ではあるまい。それも不思議だった。
話によると、遠出した先で、とても空いてる床屋があって、今日中にどうしても切りたかった彼は、いつものように飛び込んだらしい。最初はよかったが、散髪中にちょっと意見をしたら、若い店主の機嫌が悪くなり、手付きが荒く、しまいには怖くなったという。
相手はハサミを持っている。そりゃあ、脅威だっただろう。強面の夫が言うぐらいだから、かなりのものだったに違いない。「とにかく早く終わってくれ」と願い、鏡もほとんど見ずに、お勘定をすませて出てきたそうだ。
新しいもの好きにちょっとだけ封印か?!
何をするにも新しいモノ好きの夫。家族で外食するときも「いちど入った店には入らない」が口癖で、そのせいで私と娘は何度痛い目につき合わされたことか。私は、お気に入りのお店を見つけたら、毎回でもそこに行きたいと思う正反対の性格だから。
そんな人だから、多少痛い目にあったくらいでは「飛び込み」をやめなかったけれど、この一件があってからは、床屋の飛び込みに関しては慎重になっている。
……とは本人は口が裂けても言わないけれど、最近の安定感ある髪型を見ていると、どうやら慎重になっているようだ。
「お椀」はさすがに驚いたけど、それまでのちょっとした当たり外れは、家族に笑いを運んでくれて、なかなか面白かったんだけどなあ。(笑)
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません